ギャングに多額の借金を抱え、二日後に返済しないと命は無い、アンドレ。
しかし、返す当ては無く、途方に暮れ、橋からセーヌ川へ身を投げることに。
そこで、身長180センチで金髪の美女と出会う・・・
本作は、2005年の映画ですが、全編モノクロで、上映時間が90分と短めなこともあり、退屈せずに楽しめました。
ストーリーは、目が離せないというほど面白くはありませんが、決してつまらなくもなく、ファンタジー的な描写も、特に、苦手意識を感じず、楽しむことができました。
映像は、最初は、「え?最近の映画なのに白黒?」と思いましたが、観ているうちに、モノクロなのも、それはそれで味があって、いいなあと思えてきて、また、音楽が良かったです。
作品の世界観というか雰囲気は、ところどころ、シリアスなシーンもありますが、全体的には、コメディタッチなファンタジーという印象で、くすっと笑ってしまうようなセリフが多く、フランス人のユーモアが楽しめる作品だと思います。
フランス語は、私でも、聞き取れるセリフも多く、といっても今の私の実力では、聞き取れないセリフの方が多いのですが、フランス語上級者の方が観れば、そんなにリスニング難易度は高くない作品だと思います。
「Je suis à vous.(わたしはあなたのもの)」と、最初は、「vous」を使っていたのですが、一緒に過ごす時間が長くなるにつれて、「Je t'aime」と、いつからか、「tu」の方を使うようになるのが、印象的でした。
ほんの少し、イタリア語、スペイン語、英語も出てきます。
比較的、新しめの作品ですが、全編モノクロで、ですが、全体を通して明るめの雰囲気の、アンジェラがアンドレに鏡に向かって話させる場面のような、胸に響くシーンもある、心温まる映画でした。
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