準助動詞

英語では、can、should、will、などは、助動詞ですが、フランス語では、純粋に「助動詞」と呼べるのは、複合過去等を作る、「être」「avoir」の2つのみで、あとは、「準助動詞」と呼びます。

準助動詞で代表的なものに、pouvoir、vouloir、aller、venir、devoir、savoir、などがあります。
用法は、普通の動詞と、ほとんど一緒です。

「pouvoir」「vouloir」

● Vous pouvez être ce que vous voulez être.
  You can be what you want to be.
  あなたは、自分のなりたいものに、なれます。

この例では、「pouvoir + 不定詞(〜できる)」「vouloir + 不定詞(〜したい)」という形になっています。
英語の助動詞と同様、準助動詞の後には、不定詞が来ます。
この例でも、「être」という不定詞が来ているのがわかると思います。

pouvoir
Indicatif Présent(直説法現在)
je peux nous pouvons
tu peux vous pouvez
il peut ils peuvent
Participe Passé(過去分詞)
pu
vouloir
Indicatif Présent(直説法現在)
je veux nous voulons
tu veux vous voulez
il veut ils veulent
Participe Passé(過去分詞)
voulu

「aller」「venir」

● Tu vas aller au cinéma? Non, j'en viens.
  Are you goting to the movies? No I came from there.
  映画に行くの? いや、行ってきたところだよ。

この例では、「aller + 不定詞(〜するつもり)」「venir + 不定詞(〜したばかり)」という形になっています。

aller
Indicatif Présent(直説法現在)
je vais nous allons
tu vas vous allez
il va ils vont
Participe Passé(過去分詞)
allé
venir
Indicatif Présent(直説法現在)
je viens nous venons
tu viens vous venez
il vient ils viennent
Participe Passé(過去分詞)
venu

「devoir」

● Tu dois réussir.
  You must succeed.
  君は成功するに違いない。

この例では、「devoir + 不定詞(〜するべきだ)」という形になっています。
英語の「must」と同様、この例のように、「〜に違いない」という意味にもなります。

devoir
Indicatif Présent(直説法現在)
je dois nous devons
tu dois vous devez
il doit ils doivent
Participe Passé(過去分詞)
dû

「savoir」

● Elle sait parler japonais.
  She can speak Japanese.
  彼女は日本語が話せる。

この例では、「savoir + 不定詞(〜できる)」、という形になっています。
「savoir」は、「その主語の能力として出来る」、
「pouvoir」は、「外的条件として出来る」、
という意味になります。

また、このように、「parler 言語名」になるとき、言語名は、無冠詞で使われます。
名詞が、限定詞無しで使われる、例外的な場合です。

「savoir」と「pouvoir」

● Elle est un maître de Karaté. Elle sait battre quelqu'un, mais elle ne peut pas le faire selon la loi.
  She is a master of Karate. She can beat anybody but she cannot do it under the law.
  彼女は空手の名人。誰でも、ぶっ飛ばせるが、法の下では、それが出来ない。

この場合、「能力」として出来るが、「外的条件」が許さない、という意味になります。

ちなみに、主語が「elle」という女性形なのに、属詞の名詞「maître」が、男性形なのは、この「maître」という名詞は、「達人」という意味で使われるときは、常に男性形を用いるからです。

名詞のページでは、属詞の名詞は、基本的には、主語の性数に一致させると書きましたが、このように、その名詞に女性形がない場合は、主語が女性形でも、属詞は男性形のままになり、性数の不一致が起きる場合があります。

また、形容詞のように属詞になる名詞は、無冠詞で用いると書きましたが、例外もあって、この「maître」という単語は、「être maître de 〜」と、形容詞として使うと、「〜の主人だ」という意味になり、「達人」という意味で使うときは、冠詞を付けます。

savoir
Indicatif Présent(直説法現在)
je sais nous savons
tu sais vous savez
il sait ils savent
Participe Passé(過去分詞)
su

最後に

以上、準助動詞についてでした。
他にも、様々な用法がありますが、これは、「文法」というより「語彙」になりますので、まずは、上の基礎を抑えてから、そのあとで、「語彙」として、それらの用法を学んでいけばいいと思います。