指示代名詞 ce

「それ、これ、あれ」「it、this、that」のように、指をさして示すような意味を持つ代名詞を、指示代名詞と言い、フランス語では、変化するものと変化しないものがあります。

今回は、変化しない指示代名詞「ce」についてです。
「ce」は、変化しない指示代名詞の単純形で、他にも、複合形と、収縮形があります。
まとめると、以下のようになります。

変化しない指示代名詞
単純形 複合形 収縮形
ce ceci cela ça

英語で言う「it」「they」

まず、一番基礎的な用法の「ce」は、英語で言うと、「it」「they」に置き換えると、わかりやすいと思います。

● Ç'a été genial!
  最高だったぜ!

● Ce sont les crottes de chien.
  それは、犬の糞だ。

1番目の例は、英語でいう「It was 〜.」です。
「a été」は、「être」の三人称単数複合過去形で、英語でいうと、「was」にあたります。
このように、次に「a」で始まる動詞の変化形が来るときは、「ce」は、「ç'」になります。

2番目の例は、英語で言う「It is 〜.」「They are 〜.」の形です。
この「ce」は、変化しない指示代名詞なので、「les crottes de chien」は、複数形ですが、そのまま「ce」が使われています。
ただ、英語の「be動詞」にあたる、「être」は、三人称複数「sont」の形になっています。

「être à 不定詞」

● C'est à nettoyer.
  これは、掃除しなくてはならない。

「être à 不定詞」で、「〜するべき、〜されるべき」という意味になり、その主語に、「ce」が来ることがありますが、それが、この例です。
このように、次に「e」で始まる動詞の変化形が来るときは、「ce」は、「c'」になります。

英語で言う「what」

また、以下のように、「the thing」「the things」の意味になることもあります。

● Faites ce que vous voulez!.
  やりたいことを、やりなさい!

この場合の、「ce」は、「the thing」のような意味になります。
「que」は、目的格の関係代名詞で、主格の時は、「qui」になりますが、これは、変化しない関係代名詞のページで扱います。
「ce que」で、「the thing which」「what」のような意味になります。
上の例は、英語で書くと、次のようになります。

  Do what you want!

遊離構文

● La vie, c'est rock and roll.
  人生、それはロックンロールだ。

● C'est rock and roll, la vie.
  人生はロックンロールだ。

1番目の例では、本来の主語が文頭に来て、指示代名詞「ce」が主語を受けています。
2番目の例では、本来の主語が文末に来て、指示代名詞「ce」が主語を受けています。

このような、文を、遊離構文と言い、この指示代名詞「ce」は、遊離した主語を受ける働きをします。

最後に

以上が、「ce」の基礎になります。
他にも、強調構文を作る働きもありますが、それは、強調構文のページで扱います。