La Chute

La Chute (Folio, No 10)
La Chute
著者:Albert Camus
発表年:1956
オススメ度:★★★★
読了日:2017.02.17

あらすじ

自らを「juge-pénitent」と称する、Clamenceは、ある出来事を境に、アムステルダムに引っ越してきた、元弁護士。
彼の独白体で描かれる、道徳、善悪、信仰について。

私の感想、レビュー

カミュは、私にとって、「シーシュポスの神話」「異邦人」に続いて、三作目になりますが、相変わらず、カミュは素晴らしい!の一言です。

といっても、内容、フランス語、共に、私には、かなり難しくて、何が言いたいのか良く分からないところが多かったのですが笑、本作を読んでいて、キリストの「人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである。」という言葉が、浮かんできました。

Croyez-moi, les religions se trompent dès l'instant qu'elles font de la morale et qu'elles fulminent des commandements. Dieu n'est pas nécessaire pour créer la culpabilité, ni punir.

Celui qui adhère à une loi ne craint pas le jugement qui le replace dans un ordre auquel il croit. Mais le plus haut des tourments humains est d'être jugé sans loi.

人を救うはずの宗教が人を苦しめたり争いのもとになったり、支配層が民衆をコントロールするための道具として利用したり、正直、私は、宗教にあまり良いイメージがないのですが、西洋の人にとってキリスト教の影響力はかなり大きく、日本の儒教文化と似ているのかなあ、と思いました。

割と読みやすい「異邦人」と比べると、難解なこの「転落」ですが、非常に興味深い内容で、ラストのアムステルダムの雪のシーンが印象的な、また読み返したい、素晴らしい作品でした。